市長マニフェストは、誰がどのように検証すれば良いのでしょうか?
当まちづくり本舗もメンバーとなっている「市民によるマニフェスト検証大会実行委員会」では、全市民の1パーセントを目標に、検証・評価シートを集める準備を進めています。
しかし、検証・評価シート等の公共施設(市民センター等)への設置について、草津市から許可をいただくことができません。
この件について、選挙管理委員会に問い合わせたところ、設置については法的には問題無いとの回答をいただいています。
理由は、選挙の時期では無いことと、選挙前に候補者が出すマニフェストとは違い当選後に公職となってそのマニフェストが市民との契約として成立しているからです。
マニフェストは市民への約束(契約)であり、市長選が終われば公的性格を帯びるものであり、選挙前のマニフェストと市長就任後のマニフェストは性格や意味が違います。
では、何故草津市(市長)は検証・評価シート等の公共施設への設置を拒否されるのでしょうか?
また、市長マニフェストには「2年後、4年後に、市民のみなさまにマニフェストの進行状況を検証していただき、結果を公表します。」と明記されていますが、市長はどのような形で市民評価をされるおつもりなのでしょうか?
行政(市長)が非協力的な状況では、公明正大に市長マニフェストを検証・評価することは困難です。
市長マニフェストより
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そこで、他市ではどのような方法でマニフェストの第三者評価をされているのかについて、参考となる事例を探してみました。※一部の除き実際に視察・聞き取り調査をした訳ではありませんので、ご留意ください。
(事例その1)八戸市→パブリックコメント
八戸市HPへ
八戸市では、小林まこと市長が平成17年の市長選挙でマニフェストを掲げて当選されました。
その4年目となった平成21年4月に八戸市市政評価委員会(学識経験者2名、産業界1名、金融界1名、労働団体1名、市民1名の合計6名で構成)が設置されて評価書(案)を作成されました。
この評価書(案)を市庁本館・別館案内、南郷区役所、各公民館・支所、八戸駅市民サービスセンター、政策推進課などに設置し、市民に広く意見が求められました。
この時の記事が、市ホームページに次のとおり掲載されています。
評価書およびそれに対する意見は、公共施設で閲覧・貸出が可能となっています。
なお、小林まこと市長は2期目も市長選に立候補し再選を果たされています。また、2期目のマニフェストについては、市の公式サイトから閲覧することもできます。
市公式での市長マニフェスト掲載
(事例その2)尼崎市→市民会議方式 尼崎市HP
尼崎市では、2期目となる白井市長が平成20年6月に「マニフェスト点検市民会議」を設置。マニフェストの取り組み状況について平成22年12月まで点検や意見交換をされています。
中間報告書(PDF)
(事例その3)仙北市 →市民会議+行政規則での位置づけ
仙北市の門脇光浩市長の手法です。
まず、次の月刊地域づくりの記事で、マニフェストの達成に向けて市民とともに協働作業として取り組んでいくことが表明されています。
月刊地域づくりの記事へ
そして、尼崎市と同様にマニフェスト検証市民委員会を設置し、その募集を市広報に掲載されています。
さらに、次の仙北市処務規則において、重点プロジェクト推進室では「マニフェストの実現に関すること。」を業務として位置付けています。
市の規則へ
なお、市長の40項目のマニフェストは次のとおりです。
市長マニフェスト(PDF)
参考までに、市長の個人ブログはこちら。
ブログ
(事例その4)静岡市 → 政策合意と市民評価委員会 静岡市のHP
静岡市では、平成19年度から、小嶋善吉市長のマニフェストに基づいた市政運営を始めました。
行政内では、「静岡マニフェスト2007」推進に関する政策合意を庁内の担当局長と交わしています。
静岡マニフェスト2007(PDF) 更に、学識経験者(2人)と公募市民(8人)の10人で構成された市民評価委員会が評価を行い、その結果を市ホームページへの掲載、報道機関への資料提供等、広く公表し、来年度実施予定の最終評価につなげていくとしています。
(事例その5)千葉市→調査中
千葉市のHPへ
千葉市では、市長のマニフェストへの取組みの推進にあたり、総合調整及び進捗状況の管理等を行うために、庁内プロジェクトチームを設置されて、全庁的な取組みを進められています。
市長の熊谷俊人氏は、昨年6月に全国最年少の31歳で市長となったことでご存知の方も多いと思います。
千葉市は、市長マニフェストを具現化するために工程表を行政内で取りまとめられている点では、草津市でのロードマップと手法は同じだと思います。
ただ、少し違うように思うのは、草津市では市長マニフェストは政治家個人のものであって、行政はそれに関与すべきでないと主張されていますが、千葉市はあくまでも「市長マニフェストプロジェクトチーム事務局(総合政策局総合政策部政策企画課 企画班)」という名称からも分かるように、市長マニフェストを具現化するための位置づけだという点です。微妙なんですが、意味が随分違うように思います。
この点については、現在、千葉市の「市長マニフェストプロジェクトチーム事務局」にメールにて問い合わせをしています。
以上の事例を見る限りにおいて、行政が市長マニフェスト検証に直接関わることができないということや、市民センター等の公共施設に検証・評価のためのシートを設置できないというのは、どうも腑に落ちません。
ところで、パブリックアクセス権というのをご存知でしょうか? 参考HP
一般的な定義(ケーブルテレビの発達と共に確立されたアメリカの場合)としては、「市民が誰もが、公共財である電波を利用し、情報発信できる権利」のことを言います。広義では「公的な資源を活用して情報発信できる権利」のことを指します。また、公的な資源には、テレビやラジオといったメディアだけでなく、公共施設でのチラシ等による情報発信のことも含まれます。
私は、市民がまちづくり(アドボカシーも含めて)に関して情報発信する権利は最大限保障されるべきであると考えています。
まちづくりの中で一番大切なマニフェストに関して、市民センター等に置く事を拒否されるというのであれば、市民センターというのは一体どういう目的で設置され、何のために運営されているのでしょうか。
市長マニフェストでは、「市民センター(公民館)の施設改善と機能拡充(専従職員の配置)」が明記されています。
検証大会では、市長に対して「市民センターの機能や役割とは何か」ということについて詳しくお聞きしてみたいと思います。
(つづく)